診療案内

頭痛

頭痛に悩まされている人はとても多く、誰でも一度は感じたことのある症状ではないでしょうか。頭痛と一口に言っても、様々な症状と原因があります。脳や身体に病気がないのに起きる「一次性頭痛」と、脳やその周辺に起きた病変が原因で起きる「二次性頭痛」とに分けられます。実は多くの人が悩まされている頭痛は、危険ではない「一次性頭痛」で、痛みをコントロールしていけば問題ないことがほとんどです。重要なのは、その中に重大な脳疾患が隠れていないかを見極めることです。脳疾患は、早期発見・早期治療がとても重要でその後の回復に大きな影響を与えます。患者さまの症状に対して、詳しく問診を行い、必要であればCT検査やMRI検査にてどちらの頭痛なのかを診断いたします。

脳卒中

脳卒中とは、脳の血管に何らかの障害が起こり、脳が正常に働かなくなる病気です。脳卒中には、主に「脳梗塞」「脳出血」「くも膜下出血」の3つに分類されます。脳卒中は一度発症してしまうと、重い後遺症に悩まされるケースが多く、再発の可能性も否めません。このような事態を回避できるよう、なるべく脳卒中を起こさぬような予防治療が重要となると考えます。予防のためには、生活習慣病と言われる高血圧、脂質異常症、糖尿病、高尿酸血症など、動脈硬化を促進させるような病態に対し、投薬治療を行います。脳卒中の発症後、状態が落ち着いた方には今後の予防を目的とした投薬治療を行います。また開頭手術や脳血管内手術を受けた方に対しましては、画像撮影を行いながら、手術後の経過観察を行っていきます。
脳梗塞
脳梗塞は、脳の血管が細くなったり詰まったりすることによって、脳へ十分な血液や酸素が送られなくなり脳細胞が死んでしまう病気です。その範囲は、一部であったり広範囲であったり様々で、障害を受けた脳の場所と範囲で症状などが異なります。症状は、言語障害、運動障害(麻痺)、視野障害、意識障害などがありますが、発見が遅れると生命に関わるような大きな脳梗塞を起こしてしまう事もあり得ます。
ラクナ梗塞
ラクナ梗塞は、脳の中を走る細い血管(穿通枝)が詰まって起こる比較的小さな脳梗塞です。主に高血圧が原因とされ、日本人に最も多いタイプの脳梗塞です。中には無症状で、脳ドックなどのMRI検査の時に、偶然見つかることもあります。
アテローム血栓性脳梗塞
動脈硬化(アテローム硬化)が原因で、頸動脈や頭蓋内の比較的太い動脈が詰まってしまう脳梗塞です。欧米人に多いタイプですが、近年、日本人にも増加しています。高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病を背景に、動脈硬化が進行して血管が狭くなり、そこで血栓ができて詰まってしまったり、その血栓が剥がれて先にある脳の動脈を閉塞してしまったりして発症します。
心原性脳塞栓症
心房細動という不整脈が原因で心臓に血栓ができて、それが血流に乗って脳まで運ばれ、脳の太い血管を詰まらせて起こる脳梗塞です。心臓からの血栓以外に、下肢の静脈血栓も原因として考えられる場合もあります。
脳出血
脳出血は、突然脳の細い血管が切れて出血する病気です。出血が止まらなければ死に至ってしまいますが、大体はしばらくすると自然に止まります。問題は、止まるまでの時間や出血量です。時間がたつにつれて、出血による血液によって脳の圧迫が強まり脳細胞のダメージがさらに大きくなってしまいます。出血が止まった後も麻痺などの後遺症が残り、最悪の場合、昏睡状態や死に至ることもあります。
くも膜下出血
脳を保護しているくも膜と脳の間にできた脳動脈瘤というコブが破裂して、くも膜下腔に出血して起こったのがくも膜下出血です。脳動脈瘤はよほど大きくならない限り、症状はないので、さっきまで元気だった人が突然脳動脈瘤が破裂してくも膜下出血になってしまう可能性もあります。発症すると、今まで経験したことのないレベルの激しい頭痛が起きます。重症の場合は、そのまま意識障害を起こし命を落としてしまいます。しかしながら、くも膜下出血を起こした人でも、約3分の1の方は社会復帰できるほどまでに回復することができます。出血量が少ないと軽い頭痛が続くだけの場合もありますが、手遅れになる前に見逃さずに早期発見することが何より大事です。
危険な前兆症状
□急な頭痛やめまい
□急な顔や手足のしびれ
□片側だけに起こるしびれ
□ろれつが回らず言葉が出ない
□手に力が入らない
□ものが見えにくい
□吐き気、嘔吐

もの忘れ(認知症)

認知症とは、さまざまなことが原因で脳の細胞が正常に働かなくなり、それにより認知機能が低下し日常生活に支障をきたすようになった状態を指します。病気とは言い難いですが、急速な高齢化社会を迎え、今後私たち誰もが直面する疾患だと言えます。認知症に対しては、投薬治療も考慮すべきではありますが、残念ながら認知症を治癒させるような薬物は現時点では存在しません。早めの診断を行い、早めにご家族に認知症を知って頂くこと、また今後も確実に進行していく症状に対し、ご家族がどう対応していくかをきちんとご理解頂くことが重要だと存じます。
症状
□同じことを何度もしたり、言ったりする
□忘れ物や探し物が明らかに増えた
□料理や簡単な仕事や計算に時間がかかるようになり、ミスが増えた
□約束の日時や場所を間違える
□慣れた道でも迷うことがある
□落ち着きがなくなり、怒りっぽくなった
□身だしなみに気を遣わなくなった

めまい・ふらつき

めまいといえば、目が回るように感じるというのが一般的ですが、めまいの症状や原因はさまざまです。1つ目は「脳からくるめまい」、2つ目は「耳からくるめまい」、3つ目は「循環障害や自律神経障害からくるめまい」が挙げられます。当院では「脳からくるめまい」を主に診察しており、その症状が見られる場合、脳卒中(脳梗塞、脳出血)の前兆症状の可能性を考え小脳や脳幹などに病変がないか調べます。特に、頭痛が伴う場合などは手遅れになる前に早めの受診が必要です。
症状
脳からくるめまい
めまいを伴う頭痛、揺れる感じがする、ふわふわする、フラフラして歩けない、舌がもつれる
耳からくるめまい
天井がグルグル回る感じがする、聞こえづらい、耳鳴りがする
循環障害や自律神経障害からくるめまい
立ちくらみがする、急に目の前が暗くなる感じがして立っていられない
考えられる疾患
脳卒中(脳梗塞、脳出血)、メニエール病、突発性難聴、高血圧、不整脈、心疾患、貧血

手足のしびれ

毎日の生活で手足がしびれると感じることのある方は多いと思います。しびれの原因は脳、脊椎、末梢神経、内科的疾患などさまざまですが、実際は脊椎や末梢神経の病気から起きることがほとんどです。その中に、脳の病気が隠されていないか診断するのが脳神経外科の役目であると考えます。しびれている部位がどこなのかで、考えられる病気が変わってきます。しびれるのは、片方なのか左右対称なのか、どの部分がしびれているのか、どんな時にしびれを感じるのか、患者さまの症状を丁寧にカウンセリングし、必要であれば検査を行います。脳の病気が原因の場合は、早期発見がもっとも重要です。気になる症状があればすぐにご相談ください。
危険な前兆症状
□顔半分、体半分だけしびれる
□片側の手と口が同時にしびれる
□ろれつが回らない
□急にしびれやめまいが起きて数分で消える
□細かい指先の動きが鈍くなる
□ものが二重に見える
□頭痛や嘔吐を伴う
考えられる疾患
脳出血、脳梗塞、一過性脳虚血発作、脳腫瘍、変形性頸椎症、椎間板ヘルニア、手(足)根管症候群、糖尿病、ビタミン欠乏

頭の打撲

頭を強く打ってしまった場合、まずは打撲時に意識や記憶がはっきりしているかを確認します。意識がもうろうとしていたり記憶がない場合は、早急に受診しましょう。最も注意が必要なのは、打撲時は一見大丈夫そうに見えても後から起きる脳出血です。頭を打った後24時間以内は、静かに過ごし様子を見ることがとても重要です。お子さまの場合は、2〜3日はいつもと様子が違わないかなど注意して見守ってください。夜中も意識があるかどうか一度は様子を見た方がいいでしょう。経過観察中に、いつもと違う様子が少しでも見られたら、脳出血の危険な前兆かもしれません。早急に受診しましょう。
危険な前兆症状
大人の場合
□頭痛がひどくなる
□吐き気、数回の嘔吐
□手足のしびれ、麻痺
□意識がもうろうとし出す
□眠り込んでしまう
□数ヶ月以内に頭を打撲した後、頭痛やめまい
子供の場合
□泣かずにぐったりしている
□けいれん
□吐き気、数回の嘔吐
□手足の動きがいつもと違う
□意識がもうろうとして反応が悪い
考えられる疾患
脳震盪、脳挫傷、慢性硬膜下血腫、外傷性頭蓋内出血 など